詳細については開示できませんが、過去に行なってきた業務について概要を記述しました。
ECU関連
ECUとはエンジン・コントロール・ユニットの頭文字を取った省略名ですが、最近では車両に装着するマイコンを搭載したコントロール・ユニットを指す言葉として使われている様です。此処ではECUに関連したプロジェクトに関して記載しています。また説明の中でEOLPという言葉が出てきますが、EOLP(End Of Line Programing)とは、車両組立工場でECUメーカーから仕様に適合するECUを車両の種類毎に仕入れるのではなく、生産ラインに流れる車両に適合するパラメーターを組立工場の中でECUに書き込んで装着する方法です。 EBS-ECUパラメーター書き込みプログラム 自動車メーカーへECUを出荷する際、メーカーが指定する仕様に基づいてECUにパラメーターを書き込むプログラムです。ECUとの通信はCANを使用しています。ECUが車両に装着されたのと同じ環境を作り出すために、CANのダミー信号発生装置とダミーの負荷装置が繋がれており、ECU内にエラーが残らず出荷出来る様にしています。 技術要素 WES7(Windows Embedded Standard 7)、wxPython、CAN通信、シリアル通信、modbus、DIO ABS-ECUパラメーター書き込みプログラム 前述したEBS-ECUパラメーター書き込みプログラムと内容的には似ていますが、ECUとの通信はKWP2000を使用しています。またダミー信号や負荷は接続されていません。KWP2000(ISO-9141)の通信は、PCに備えられた通常のRS-232Cシリアル信号をISO-9141に変換する変換器を介して行なっています。 技術要素 WES7(Windows Embedded Standard 7)、wxPython、KWP2000通信、シリアル通信、modbus、DIO EOLPプログラム2013 某トラックメーカーにおけるEBS-ECUに対するEOLPを行うプログラムです。作業者が読み込んだバーコードをトリガーとして、EXCELファイルに予め登録されているパラメーターを読み込んでECUに書き込みを行ないます。このメーカー殿ではパラメーターをEXCELで管理されているため、プログラムにはパラメーターを編集する機能は含まれておりません。生産ラインには新旧両方のECUが使用されるため、ECUからIDを読み出して適切なパラメーター書き込みを行える様になっています。 技術要素 WES2009(Windows Embedded Standard 2009)、wxPython、KWP2000通信、CAN通信、シリアル通信、modbus、DIO EOLPプログラム改造2012 某トラックメーカーにおけるエアサスECUに対するEOLPを実施するプログラムの改造作業です。このプログラムはEOLPだけでなく、キャリブレーションも行なっています。キャリブレーションの結果をECUに書き込む必要があるのですが、車両オプションが増えた事によりキャリブレーションアルゴリズムを更新しました。 技術要素 WindowsXP、VB6、ECU通信(専用ライブラリを使用) EOLPシステム2010 某バスメーカーにおけるエンジンECUに対するEOLPを行うシステムです。システムはECUに制御プログラムとパラメーターを書き込む「書込工程」と、車両に装着されているECUからパラメーターを読み出して照合を行う「照合工程」に分かれています。制御プログラムとパラメーターは既設ホスト上からFTP及びデータベースを検索して取得します。プログラムはFreeBSD上で稼働し、ファイルシステムを読み込み専用とすることでシャットダウンを必要としないシステムを構築しました。 技術要素 FreeBSD、Java、JDBC、データベース(オラクル)、KWP2000通信、CAN通信